方法論

語学にネイティブの先生は必要ない理由と独学での進め方

語学というと、なんとなく「ネイティブの先生が必要だ」と考えてしまいがちです。しかし、私は学習段階ではネイティブの先生が必要だとは考えていません。

語学は独学でいい。その理由を説明します。

ネイティブの先生が必要ない理由3選

語学が独学で十分だという根拠は3つ。

  • 適当な発音でも割と通じる
  • 資格試験は大まかな発音でも受かる
  • ネイティブの先生に教わってもそれほど上手くならない

一つずつ見ていきましょう。

適当な発音でも割と通じる

意外かも知れませんが、発音は適当でも割と通じます。 完璧でなければならない、というのはただの思い込みです。

相手もこちらがネイティブでないことを理解していますので、こちらの発音が多少下手であっても頑張って汲み取ってくれます。

特に、日本に来ている外国人と話す場合はその傾向が顕著です。日本に来ている外国人は日本語を聞きなれているので、日本語訛りに慣れています。

日本人の話す英語を普通に聞き取ってくれますよ。

現地で話す場合は少し苦戦するかもしれません。海外に行ったことのある人の中にも「自分の発音が全然通じなかった・・・」という経験をした人もいるでしょう。

しかし、そういう場合でも他の言葉に言い換えたりすれば何とか乗り切れるはずです。

例えばオレンジジュースの「オレンジ」が伝わらない場合、「黄色と赤の中間の色で、このくらいの(手ぶりでサイズを示しながら)フルーツ」という表現をすれば伝わるはずです。

コツは、自分の伝えたいものをありとあらゆる形容詞で説明することです。相手が「ああ、これのことね」と特定できるまで情報を付け加えていく感じです。

それと、身振り手振りも意外と便利なコミュニケーションツールです。割と何とかなります。

資格試験は大まかな発音でも受かる

語学の目標の一つとして、資格取得を目標にされている方も多いと思います。

試験の中にはスピーキングが課されるものがあり、不安になる人もいるでしょう。

でも、大抵の試験では完璧な発音が要求されることはありません。

流暢に会話できれば案外受かります。(難易度の低い試験では試験管がうまく会話を引き出してくれる場合もあります。)

ネイティブの先生に教わってもそれほど上手くはならない

ネイティブの先生の力量次第ですが、別にネイティブの先生に教わったからと言って上手くなる道理はありません。

綺麗な発音が聞きたいなら今どきyoutubeでもなんでもあります。別にお金を払って先生を雇う必要もないでしょう。

唯一メリットといえるのは、間違った発音を指摘してくれるところだと思いますが、先生もお金をもらっている立場なので必要以上に細かいところまで指摘してしまいがちです。

ですが、自分の発音が本当に通用するのか確かめたいなら、現地に行ってしまえばいいのです。そっちのほうがよっぽど正確に自分の実力が分かります。

今は安く海外旅行ができますし、仮にお金がないならスカイプでも日本在住の外国人と話すでも何とでもなります。

正しい発音の身に着け方・勉強方法

ここまでの話で、ネイティブの先生から教わるメリットは意外と少ないということが伝わったかと思います。

それでは、どういう勉強方法が良いのでしょうか。

私なりの方法論をご紹介します。

  • 独学で単語、文法を速習する
  • 文章の音読や模倣で発音をスムーズにする
  • 実際に現地に行ってガンガン特訓or日本在住の外国人とスピーキング

詳しく見ていきましょう。

【第1段階】独学で単語、文法を速習する

細かい発音の前に、最低限の単語や文法をマスターしてしまうのが最良です。

発音にこだわりすぎると学習が進みませんし、全く読めるようにもなりません。先に文法や単語を抑えてしまえば、少なくとも「読む」ことはできるので自信にもなります。

そして、最速で身に着けるにはやはり独学です。

ひとりで学習できるので自分のライフサイクルに合わせた学習ができますし、最近では分かりやすい参考書も豊富です。

当サイト『ロシア語ラボ!』のように、独学の手助けになるようなサービスを利用すれば自分に合った参考書を選ぶことも可能です。

スキマ時間や夜にしか学習できない社会人などは独学でないとそもそもキツいです。

【第2段階】文章の音読や模倣で発音をスムーズにする

youtubeや映画、音声付きの参考書を利用して、音読の練習を積み重ねます。

この段階では綺麗な発音はできないと思います。ただの猿真似なので、点数で言うと60~70点くらいまでしか上がらないと思いますが、今はそれで十分です。

とにかくこの段階では、スムーズに音を出すことを意識しましょう。

音のつながりや言語特有のリズム感を体で覚えてください。どんなに綺麗な発音ができても、リズムや音の変化を習得していないと結局下手なままです。

【第3段階】実際に現地に行ってガンガン特訓or日本在住の外国人とスピーキング

まだ、細かい発音の変化や日本語にない発音はできないと思います。

そこで、ここでようやく外国人を相手にガンガン話す訓練を積んでいきます。

第2段階までの勉強でそこそこスラスラ話せるようになっているはずなので、実際に外国人と話しながら自分の苦手な発音やネイティブらしい言い回しを習得していきます。

現地に行くのがベストですが、不可能な場合はスカイプか、日本在住外国人が集まる場所に顔を出しましょう。

実際に話しながら、相手の反応を観察してください。自分の発音がどのくらいなのか、よく分かるはずです。

苦手な発音が見つかったらひたすら練習。この繰り返しです。

最後に

ネイティブの先生に教わると、確かに楽です。

なんだか勉強したような気分になりますし、実際に外国人の先生と勉強するのは楽しいでしょう。

しかし、それはある種甘えのようにも感じてしまいます。

「人に教わる」ということは、時に「逃げ」にもなってしまいます。

「この人が教えてくれるんだから任せよう」「この人の指示に従うのが勉強だ」という、逃げです。

人に何かを任せたとき、自分の責任がなくなります。自分で考えることをやめてしまいます。

大事なのは自分で考えること、自分で行動することです。

もちろん、自分で考えた結果ネイティブの先生に教わるというなら良いのですが、その場合なら先生候補を10人くらい見つけて面接する、くらいの気概は大事です。

自分が身に着けるんだ、という気持ちがないと、語学に限らず何もできない人間になってしまいます。(なんか説教くさいですね・・・)

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